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社会に出たばかりの頃、母に「医療保険だけは入っておいたほうがいいよ」と言われて、月3,000円の掛け捨て保険に入った。
正直、そのときは内容をちゃんと理解していたかと言われると怪しい。
「入院したらいくら出る、手術したら給付金が出る」
それくらいの認識だったと思う。
「若いうちは使わないだろうし」
「とりあえず入っておけば安心かな」。
そんな、どこか他人事のような気持ち。
自分が病気になる未来なんて、当時の私には1ミリも想像できなかった。
それから何年も経って、私は乳がんになった。
▼乳がん関連記事はこちらにまとめています。
わたしの乳がん備忘録 | 記事まとめ
診断されて初めて向き合った「保険の真実」
診断を受けて、初めて「保険の中身」と真正面から向き合うことになった。
私が入っていたのは、本当に最低限のもの。
手術給付金と、掛け金に応じた日額の入院費用が出るだけのものだった。
けれど、そのときになって調べてみると、世の中にはもっと多様な備えがあることを知った。
がんと診断された瞬間に、どかんとまとまったお金がもらえる「診断一時金」。
手術のあとの化学療法(抗がん剤治療)などを支えてくれる「通院保障特約」。
さらに、私は乳がんになったことで「妊孕性(にんようせい)温存治療」とも向き合わなければならなかった。
抗がん剤治療の影響で、妊孕性——つまり「妊娠するための力」を失う可能性があったのだ。
手術の前に卵子凍結を行い、何年後かに凍結した卵子を用いての不妊治療も行った。
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治療と未来のために——妊孕性温存を決意
こうした現実に直面して初めて、以下のような選択肢が存在することに気づいた。
女性特有の病気に対して、給付金が手厚くなる医療保険があること。
不妊治療のための入院・手術費用も「保障対象」になる場合があること。
「あのとき、もっとちゃんと調べておけば」
あの日、「安さ」と引き換えに手放してしまった保障の大きさを、治療費の領収書を眺めながら痛いほど実感した。
もう少しだけ深く考えて選んでいれば、経済的にも、そして何より気持ちの余裕が違ったかもしれない。
そんな後悔が、静かに胸に広がった。
選択肢は「保険」だけじゃないけれど
もちろん、保険がすべてだとは思わない。
保険料を払う代わりに、貯金をしておく、あるいは資産運用をして自分で備える。
そういう考え方も、一つの正解だと思う。
でも、あの日、母に言われるがまま、よくわからないままに「なんとなく」保険に入った当時の私。
そんな私に、今の私が伝えたいのは**「中身を理解して、自分で選んで」**ということ。
元気で、普通に生活していて、まさか自分が患者になるなんて、誰が本気で想像できただろう。
未来なんて、誰にも予測できないのだからこそ、無知なままの「なんとなく」が一番怖いのだ。
保険の内容は、自動でアップデートされない
もうひとつ、あとから気づいた大切なことがある。
それは、**「保険は、入ったら終わりではない」**ということ。
保険の内容は、基本的に加入したときのまま変わらない。
新しい保険が出て保障内容がアップデートされても、こちらから申告しない限り、勝手に良くなることはない。
例えば、私はオリックス生命の「七大生活習慣病保険CURE」にずっと加入している。
でも、2022年4月の不妊治療保険適用化に伴い、新しく登場した「CURE Next(キュア・ネクスト)」などのタイプでは、採卵術や体外受精、胚移植といった手術も、条件次第で手術給付金の対象になることを知った。
▼参考
医療は進歩して、社会も、生き方も変わっている。
それなのに、自分の保険だけが何年も前の常識の中に置かれている。
そういうことは、普通に起こりうるのだ。
今の私が、もし「保険」を選び直すなら
もし、今の私が保険を選び直すとしたら。
「入院日額」だけを見るのではなく、あの日「知らなかった」がんと診断されたときの一時金や、通院・長期治療を前提とした保障をもう少し重視すると思う。
月々の保険料も、「とにかく安く」ではなく、自分が納得できる範囲で、未来の自分への「安心」を自分で選んで買う。
そんな考え方をするだろう。
最後に:あなたは保険証券、いつ開いた?
この記事で、保険に入っていない人を責めたいわけでも、特定の保険を勧めたいわけでもない。
ただ、もし今、保険証券を最後に開いたのがいつだったか思い出せないなら。
一度だけ、「今の自分に合っているかな」と考えてみるきっかけになればいいと思っている。
後悔しないための保険チェックリスト
がん診断一時金: まとまったお金が治療初期に受け取れるか?
通院特約: 入院ではなく「通院」での抗がん剤治療がカバーされているか?
女性特有の保障: 乳がんや、不妊治療に関わる入院・手術が対象か?
アップデート: 今の保険は、最新の医療事情に合っているか?
乳がん関連記事はこちらにまとめています。
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