乳がん、妊活、そして。―― 子どもを持たない人生が決まったわたしの、2025年
乳がん治療を中断して挑んだ妊活。 3度の体外受精と最後の採卵。 子どもを持たない人生が確定したあの日から、編み物や愛猫ルイとの生活、そしてこのブログに辿り着くまでのわたしの2025年を振り返ります。 2025年、最後の日 2025年が終わろうとしている。 一年の最後の日だと思うと、部屋の空気もいつもより少しだけ澄んでいるように感じる。 終わりを迎えた、ひとつの季節 昨年から今年にかけての時間は、わたしにとってひとつの大きな季節が終わるような、そんな区切りの時期だった。 乳がんの服薬治療を中断してはじめた、妊活。 かつての自分が、いつかの未来のためにと凍結していた卵子に希望を託した。 けれど、3度の体外受精の結果は、着床しなかったり、化学流産に終わったりした。 本当に最後と決めて挑んだ採卵も、卵胞は空砲だった。 その時、「子どもを持たない人生」が確定した。 心が止まっていた時間 しばらくの間は、ただその事実を受け止めるだけで精一杯だった。 街で見かける親子連れを見ては、子どものいる誰かと自分を比べて落ち込んだ。 それだけではなく、ふと目に入ってくる「子なし」に対する世間の厳しい意見にも、いちいち胸が痛んだ。 まるで自分の生き方を否定されているような気がして、画面を閉じては静かに傷ついていた。 没頭することで救われた日々 そんなわたしがどうやって立ち直っていったのか。 正直に言えば、ひとつは仕事が単純に忙しかったこと。 考え込む暇がないくらい働いたのが、結果的には良かったのかもしれない。 そしてもうひとつは、8月に始めた編み物だった。 ちょうどその頃、猫のルイが特発性てんかんになってしまい、わたしの精神的な疲労はピークに達していた。 「もう何も考えたくない」 そんな切実な思いで、ただ何かに没頭したくてかぎ針を持った。 結果的にそれが、大正解だった。 一目一目、何も考えずに手を動かしている時間は、すり減っていたわたしの心を静かに整えてくれた。 編みかけのブランケット上で寝そべるルイ わたしの場所を探して 仕事、編み物、そしてルイとの時間。 そんな日々の中から少しずつ、わたしは自分のことを外に向けて書きたいと思うようになった。 最初はnoteで発信してみたけれど、どこかなにかがしっくりこなかった。 もっと静かに、自分...